5円ください 障がい者の最低賃金を制定する署名活動はじめました

障害者には最低賃金が無い!?】障害者の賃金を正当な対価に変えたい
~1工程5円を補償する制度の制定を~ 

マスク制作の様子
◆このプロジェクトきっかけは…◆

この仕事をする中で、ずっとおかしいと感じてきたことがあります。それは、障害者の賃金(工賃)があまりに安すぎるということです。そこで、本プロジェクトではこの実情に一石を投じ、現実を変えていくために障害者の作業に対する最低額を補償する制度制定に向けた指針を作りたいと考えています。 

障害者就労継続支援事業所では、平成30年度の平均工賃・賃金はB型事業所の工賃が月額平均16118円、A型事業所(雇用契約を結ぶ)が76887円となっています(厚生労働省発表)。また、これはあくまで平均の額であり、実質0円というところも少なくありません。

これと比較して、日本の最低賃金は地域によって異なりますが、790~1013円(令和元年10月発効)

厚生労働省発表です。もちろん、一律に比較することはできませんが、実際に障害者施設でのお話を聞いていると、「それはあまりに安すぎる」と感じる場面が往々にしてあります。

実際にあった例をご紹介します。ある事業所がボールペンを組み立てる作業を企業から依頼されました。組み立てには、5つの工程が必要です。作業に従事しているのは言語でのコミュニケーションが難しい、重度知的障害者ですが、この工程をスムーズに作業することができます。そこではこんなやりとりがありました。

事業所職員
「いつもご依頼いただき、ありがとうございます。お仕事をいただけて本当に助かっています!

利用者さんの励みになります。」

企業担当者
「これ、100本お願いできる?いつも通り、全部で100円でいいかな?」

事業所職員
「ありがとうございます!100円で大丈夫ですよ。」

この金額を工程で考えると、1工程が数銭の作業になってしまいます。このように、一般の取引ではありえないような金額設定で、交渉もなく10年来同じように取引されている、というところは決して少なくないのです。

さらにこの闇を深くしているのが、企業、事業所、両者とも善意の人である場合が多いということです。企業にとっては、障害のある方に仕事を生み出している、良いことをしているという思いがあり、事業所の方でも、利用者さんの作業を確保しながら、安価な労働力を提供することで企業や社会に貢献できていると感じているのです。

しかしこれは本当にWin-Winの関係なのでしょうか?

私は、利用者(障害者当事者)が置き去りになっているように感じています。

「お金の価値がわからないから。」

「使い道がないから。」

「作業があるだけありがたいんじゃないか。」 

そんなふうに周囲が勝手に判断していいのでしょうか?当事者は声を上げられません。そのような中で、こういった状況が慣例となっているのです。

◆現状を変えるために提案したいこと◆

そこで私は、時給設定で最低ラインを設けるのではなく、1工程当たりの最低金額を設定することを提案します。1工程の最低金額を5円とすれば、1工程を30秒で行えば時給にすると600円。1分かかっても300円にはなります。障害者が作業する、または働くことへの正当な対価を支払い、その権利を保障することは、彼らの自立にもつながっていくことであり、社会全体にとってメリットになります。

最後に、障害のある人はお金がほしいなんて思わないんじゃない?と思っている方へ。先日ある障害者施設の職員さん、利用者さんとお話したときのこと。

施設職員が「うちの施設は、そんなに工賃欲しい方は来ないんです。」というので、隣にいた利用者の方に、「今より2万円お給料上がったら、何をしたいですか?」と聞いてみました。

利用者(障害者当事者)さんは「美味しい物が食べたい。中華が食べたい。」と。

中華の何を食べたいのかを伺うと、エビチリが食べたいと言うので、私は「エビチリは中華の中でも少し高いですからね。」とお答えしました。

すると、利用者さんはこう言ったのです。

「いつも母にご馳走してもらってるから。」

働く事の意義は、お金だけじゃない。だけど、エビチリを、自分の稼いだお金で、誰に遠慮もせず食べられたら。その言葉に尽きると思います。同じ人間で、仕事をして、給料向上を求めない人は、あまり居ないでしょう。そういう人として当たり前の権利を障害があるからと言って保障されないのはおかしいと思うのです。

◆このプロジェクトの目標

障害者の賃金(工賃)を正当な対価に。「1工程当たりの最低金額5円以上」の制度の制定に向けて、

5000名の署名を、厚生労働大臣と国会の障がい者所得倍増議連に届けることを目標としています。

!署名サイトはこちら 
→ change.org ゼロ円から出来るシェア応援。
5円ください 署名活動

また、この活動の認知を広めることと、活動費捻出(リターンに使用)を目的として、キーホルダーを作成します。新宿の障害者施設にデザインを、制作を横浜市のB型障害者施設カラー YMK株式会社 でお願いしました。(もちろんお仕事として)。

署名へのご協力とクラウドファンディングへのご支援をどうぞよろしくお願いいたします。

↑↑が 達成
クラウドファンドです。
↓が 無料で参加の署名活動です。

【障害者には最低賃金がない!?】障害者の賃金を正当な対価に変えたい〜1工程5円を補償する制度の制定を〜

5円ください 障がい者の最低賃金を制定する署名活動はじめました” に対して3件のコメントがあります。

  1. トド より:

    私もb型で働き始めました。
    しかし、工賃が低すぎます。
    最低賃金に満たない現状。
    国は理解しているのですかね?
    障害者も人間です。
    日本人です。
    憲法の、人権の尊重が守られていないなぁ~
    と痛感しました。

  2. bin より:

    メッセージありがとうございました。
    私にできることは、ほんの少しですが
    頑張ります!

  3. 利川 明美 より:

    軽度の脳性麻痺で家族の介護して、今ひとり暮らしで働きたいと思い、調べた結果a.b型支援事業所があると知り、高齢で不採用のことが多かったです。b型の方は、ビックリするくらい日給が安すぎ 以前は一般雇用でお給料も人並みに頂いていましたので 何か障がい者ための制度ではないと思い調べました。事業所もメンバー
    1人助成金給付金もらっているそうでそのお金は、莫大な金額です。そこにしか居場所がない人がいると思うとやるせない気持ちです。この頃考えるのですが、制度とか法律とか変えるのは、健康なひとで障がい者にいいことばかりではないとつくづく思います。

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